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乳腺科 - がん遺伝外来

遺伝とがんについて

がんは長い時間をかけて遺伝子に傷(これを「変異」または「病的バリアント」と呼びます)が蓄積して生じる病気ですが、中にはご家系の中で「がんになりやすい体質」が受け継がれていることによりがんが生じることがあります。これを「遺伝性腫瘍」と呼びます。

遺伝性腫瘍には、次のような特徴があります(必ずあてはまるわけではありません)。

  • 若年でがんになる傾向がある。
  • 何度もがんを発症するおそれがある。乳房など体に左右2つ臓器がある場合は、両側にがんを発症しやすい。
  • 特定のがんの組み合わせが家系内に多く見られる(例えば乳がんと卵巣がんなど)。
遺伝とがんについて

ご自身が遺伝子の変異を持っているかどうかを調べて(これを「遺伝学的検査」と呼びます)、ご自身やご家族の健康管理を考えたり、検査や治療をうけたりすることができます。

遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)とは?

乳がんや卵巣がんの患者さんの5~10%程度は遺伝的な要因が強く影響して発症していると考えられており、これを「遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)」と呼んでいます。

通常、HBOCを確認するための遺伝学的検査では、BRCA1/2遺伝子を調べます。
2020年4月より、一部保険診療でのBRCA1/2遺伝学的検査が可能になりました。

遺伝性乳がんの割合
適応領域
適応条件

HBOC診断を目的とする検査

乳がん:発症年齢45歳以下
トリプルネガティブ乳がん:発症年齢60歳以下
同時性・異時性いずれかで2個以上の原発性乳がん
第3度近親者以内に乳がん・卵巣がん・膵臓がんの既往者あり
男性乳がん患者
近親者に BRCA1/2 遺伝子変異保持者がいる場合

卵巣がん・卵管がん・腹膜がん

これらの発症患者すべて(年齢・家族歴は問いません)

PARP阻害薬コンパニオン診断

化学療法歴のあるHER2陰性・手術不能または再発乳がん
初発進行卵巣がん
切除不能膵がん
転移性去勢抵抗抗性前立腺がん

遺伝学的なリスクがあることが分かった場合、リスク低減手術や、早期発見を目的としたサーベイランス(検診)などを受けることが推奨されております。

遺伝カウンセリングについて

遺伝的にがんになりやすい体質を持っているかどうかを知ることに不安を感じたり、悩んだりする方もいらっしゃいます。
そういった方々に対して、私たち「がん遺伝外来」では、遺伝性腫瘍に関する相談をお受けし、支援する「遺伝カウンセリング」を行っています。

遺伝カウンセリングは、遺伝学的検査の前後に行うことが多いですが、必ずしも検査を受けることが正解ではありません。
皆様の不安が少しでも和らぐようお手伝いできればと考えていますので、お気軽にご相談ください。

がん遺伝外来受診の対象となる方

  • 遺伝学的検査によりHBOCと診断されたがん患者様やそのご家族
  • 血縁者にHBOCをはじめとした遺伝性腫瘍と診断された方がいらっしゃる方
  • 遺伝性腫瘍に関して、相談したい方
  • 病的バリアント保持者で、がん未発症者のサーベイランス(他院からのご紹介)

取り扱う遺伝学的検査(2025年8月 更新)

  • HBOCスクリーニング
  • BRCA1/2 遺伝学的検査(保険・自費)
  • TP53 遺伝学的検査(自費)
  • PTEN 遺伝学的検査(自費)
  • シングルサイト解析・血縁者向け検査(自費)

費用について

遺伝カウンセリングは、一般的には自費診療で行われますが、保険収載の遺伝学的検査前後にかかわる遺伝カウンセリングは保険診療となります。
カウンセリングは、事前に来談者の情報を収集した上で行い、1時間程度を予定しております。

遺伝カウンセリング料 初診(税込) 再診(税込)
1時間 11,000円 5,500円
以降30分ごと 3,300円 3,300円

※上記は自費診療の場合の料金です。
※遺伝学的検査を受けられる場合は、別途費用がかかります。

遺伝カウンセリング担当スタッフ

植田 雄一
乳腺専門医・指導医
遺伝性腫瘍専門医
岩井 美奈代
認定遺伝カウンセラー
がんゲノム医療コーディネーター
暫定がん・生殖医療ナビゲーター

診療日時

木曜日 14:00-16:30(完全予約制)
※他院からのご紹介につきましては、患者支援センターを窓口としてFAXで事前に診療情報提供書の確認を行っております。